こんにちは、アルタロトです
僕の大好きなV系ロックバンドのDIR EN GREYの5thアルバム「Withering to death.」を全曲レビューします!
Withering to death.の全体的な印象
前作「VULGAR」では、メンバーが「脱ビジュアル系」を強く意識していたこともあり、楽曲もビジュアル系とは思えないような重厚なサウンドと深い世界観を表現していた
今作「Withering to death.」でもヘヴィさは保ちつつもメロディアスでキャッチーな曲が多く、正統派ロックの方向に舵を切った楽曲が多いが、DIR EN GREYらしさもあり、今までの最高傑作として呼び声高い
シングル曲は2曲だけだが、シングルとしてリリースしてもおかしくないような楽曲が多い
また、ライブの定番曲も多くDIR EN GREYの入門アルバムとしては今作がベストでしょう
3分前後の短い曲が多いが、その分凝縮されており、勢いのある曲が多いので最後までダレることなく聴ける
全体的に歌詞に絶望感があり、京が精神的に参っていた時期でもあったため、その心境が曲にも反映されていると思われる
またまた京が進化してグロウルを使うようになり、更に表現力が増した
Withering to death.全曲レビュー
Merciless Cult
ヘヴィなサウンドとダークな世界観、京のシャウト・スクリーム・ハイトーンが上手く融合したナンバー
「痛み」をテーマにしたファンへ向けた楽曲でしょうかね
歌詞の「叫び狂い果てる」という部分が京自身のことを表しているように感じる
C
「Merciless Cult」のアウトロから雪崩れ込むように始まる、正統派ロック色の強いキャッチーでヘヴィなナンバー
「ほんとにDIR EN GREYなの?」と思ってしまうほどサビがキャッチーでシングル曲としてもイケたんじゃないかと思いますが、あえてしないのがDIR EN GREYらしいっちゃらしいですね
DIR EN GREYというバンドが見た目もサウンドも変化したことで、V系時代からのファンが離れていったけど、それでも俺は歌うしかない
という、京からのメッセージが伝わってくる曲
ちなみに僕がDIR EN GREYにハマるきっかけになった曲でもあり、思い入れが強いです
朔
京のスクリームから始まる、ヘヴィ&キャッチーなDIR EN GREY王道スタイルのナンバー
散々暴れたかと思ったら、サビで綺麗なハイトーンを出すという対比がカッコイイ
ヘヴィだけどV系らしさも感じられ、「Withering to death.」の最高傑作と言える
「DIR EN GREYってどんなバンド?」と聞かれたら、この曲をおすすめしておけば間違いない
孤独に死す、故に孤独
タイトルの通り、絶望している主人公を描いた曲
京の声から怒り、悲しみが強く伝わってくる
ライブでは京が自傷行為をすることが多く、「痛み」を伝えるために全力な姿が印象的
愛しさは腐敗につき
メロディアスで哀愁漂うナンバー
シャウトが一切無く、中音域までしか使用していない珍しい曲
そのためカラオケではかなり歌いやすい
ハイトーンとシャウトが無くても引き込まれるほどメロディーが良い
Jesus Christ R’n R
静かに始まりサビに向かうに連れてノリが良くなるロック色の強いナンバー
基本はクリーンで、要所要所でスクリームがあるのが特徴
メロディーから段々とキーが上がっていくので歌の練習に良さそう
僕はこの曲をウォーミングアップとして1曲目に歌うことが多いですw
GARBAGE
シャウト、裏声、グロウル、ハイトーンと多彩なヴォーカルが光るヘヴィなナンバー
とにかく京がキレまくりで「レディースアンドジェントルメン」と言ってるはずですが、何を言ってるのかさっぱり聞き取れませんw
3分弱と短いが、様々な展開があって凝縮された1曲となっている
Machiavellism
ライブにおける京のことを歌った、ロック色の強いノリの良いナンバー
ちょっと初期のX JAPANっぽいなーと感じます
Dieのギターのカッティングがカッコイイ
京が可愛い裏声を出したり、極悪なグロウルを出したり、「二重人格かよ」って感じですねw
dead tree
今作「Withering to death.」の核となる、戦争をテーマにした退廃的なミディアムナンバー
ウィスパーボイス→ブチギレシャウト→綺麗なハイトーンとファルセットという、静から動への変化が素晴らしい
2ndアルバム「MACABRE」に収録されている、戦争を扱った「蛍火」もなかなか良い曲でしたが、比べて聴くと、表現力・演奏力・歌唱力すべてにおいて進化していることが分かる
THE FINAL
Wikipediaの解説が秀逸なので引用します
詞は自殺未遂のようなテーマであるものの、実のところ京自身の「核となるもの」であり、半生を描いたもの、といっても過言ではないらしい。タイトルやストーリーを見れば終わるという意味になるが、裏を返せば次には何かがある、何か始まるという意味も持たせており、決して分かりやすい前向きな部分はないが、ネガティブ一色のものでもないと語っており、彼はこの当時、「色々な人の痛みを歌っていきたい」とも語っている
「終わりは始まり」と聞いて「これ、SIAM SHADEの栄喜も言ってたぞ?」と思ったSIAM SHADEファンのわたくしでございますw(知らない人はSIAM SHADEの解散ライブを見てね)
シャウトがほとんど無い、ダークでメロディアスな曲
とにかくメロディーが素晴らしく、ラストの「So I can’t live」からの盛り上がりが凄い
のちにリメイクされているが、僕は原曲の方がトゲトゲしくて好きです
Beautiful Dirt
DIR EN GREYの曲が後輩バンドにパクられることに対してキレた曲と言われており、ヘイト吐きまくりの勢いのある「最高のバラード」
でも、最後に「俺は平気で自分を棚に」と過去の自分(黒夢から影響を受けたこと)を自虐しているのが面白い。自分がされて嫌なことを気付かないうちに自分もやっていたということは結構ありがちなので、自戒の意味も込められているんだろうなと感じた
Spilled Milk
ダークでメロディーが綺麗なキャッチーなナンバー
サビ前のフェイクとサビがとても綺麗で、時期が違えば恐らくシングルになっていたんだろうなと感じます
歌詞を主観で見ると恋愛系の曲に感じるが、客観で見ると過去のDIR EN GREYを求めるファンに向けた楽曲として捉えられる
悲劇は目蓋を下ろした優しき鬱
あるファンとのエピソードを元に作られたレクイエム
悲しさと優しさの混ざった京の声が沁みる
DIR EN GREYが叫んでるだけのバンドだと思っている人にぜひ聞いて欲しい1曲
鼓動
メロディーが秀逸でカッコイイ、ストレートな激情型ロック
つぶやくような低音を多用しているのが特徴
声が色っぽく、「ホントに京は上手くなったなあ」と感じます
1番サビ後のギターソロも良い味を出してます
おすすめの曲、お気に入り曲
- C
- 朔-saku-
- THE FINAL
- 鼓動
正統派ロックの「C」
中期DIR EN GREYを代表する「朔-saku-」「THE FINAL」
メロディーが秀逸でカッコイイ歌モノの「鼓動」
3曲に絞ろうと思いましたが、DIR EN GREYの代表曲が多いので4曲にしました
Withering to death.のPV集とライブビデオ
AVERAGE FURY
VULGAR~Withering to death.のシングル曲中心のPV集です
TOUR05 It Withers and Withers
Withering to death.ツアーの最終公演が収録されたライブDVDです
A KNOT OF
Withering to death.~THE MARROW OF A BONEまでのライブ全15公演の模様を収録したライブDVDです
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